「私はイエベだから。」
「私はブルベだから。」
今では当たり前のように使われる言葉ですが、そもそもイエベ・ブルベは、何を基準に分類されているのでしょうか。
「肌が黄色いからイエベ。」
「肌が白いからブルベ。」
そう思われることも少なくありません。
しかし、色彩学の視点から見ると、それは少し違います。
イエベ・ブルベとは、肌の色そのものを分類するものではなく、人と色との調和を考えるための理論なのです。
イエベ・ブルベは「肌色診断」ではありません
「イエローベース」「ブルーベース」という言葉だけを聞くと、肌そのものが黄色い人と青い人に分けているように感じるかもしれません。
しかし、パーソナルカラー診断で見ているのは、肌だけではありません。
- 肌
- 瞳
- 髪
これらが持つ色の特徴と、身につける色との調和を総合的に見ています。
つまり、「人全体の印象」と「色」との関係を判断しているのです。
色相環で見る「イエベ」と「ブルベ」

一般的には、色相環の黄色から黄緑、オレンジ付近をイエローベース、青から青紫、青緑付近をブルーベースとして考えることが多くあります。
この分類は、「色相(Hue)」という色の属性を分かりやすく表現したものです。
ただし、これはあくまでも色相による分類であり、実際のパーソナルカラー診断は、これだけで決まるものではありません。
図1 色相環のイメージ
イエベ・ブルベは色相による分類の一つです。実際のパーソナルカラーは、色相だけでなく、明度・彩度・清濁など、複数の要素を組み合わせて判断します。
色彩学で見る「似合う色」の仕組み
色彩学では、色は主に次の三つの属性で表されます。
- 色相(Hue)
- 明度(Value)
- 彩度(Chroma)
さらにパーソナルカラーでは、
- 清色・濁色(クリア・ソフト)
- コントラスト
なども重要な要素になります。
つまり、人に似合う色は、色相だけでは決まりません。
イエベだから黄色が似合う、とは限らない
「イエベだから黄色が似合う。」
そう思われがちですが、実際には同じ黄色でも印象は大きく変わります。
例えば、
- 明るい黄色
- 暗い黄色
- 鮮やかな黄色
- くすんだ黄色
これらはすべて異なる色です。
色相が同じでも、明度や彩度が変わることで、人に与える印象も変化します。
そのため、「黄色だから似合う」「青だから似合わない」と単純に判断することはできません。
本当に見ているのは「調和」
パーソナルカラー診断で大切なのは、「イエベか、ブルベか」を決めることではありません。
本当に見ているのは、
人と色との調和(Color Harmony)
です。
肌、瞳、髪が持つ色の特徴と、身につける色とのバランスが整うことで、
- 顔色が明るく見える
- 肌がなめらかに見える
- 表情がいきいきと見える
といった効果が生まれます。
イエベ・ブルベは「入口」
イエベ・ブルベという考え方は、とても分かりやすく便利です。
一方で、それは「似合う色」を理解するための入口でもあります。
色彩学には、
- 色相
- 明度
- 彩度
- 清濁
- 配色
- コントラスト
など、多くの理論があります。
これらを知ることで、「なんとなく似合う」ではなく、
「なぜ似合うのか」
を理論として理解できるようになります。
まとめ
イエベ・ブルベは、肌の色を分類するものではありません。
人が持つ色の特徴と、身につける色との調和を考えるための、一つの分類方法です。
そして、本当に似合う色を決めるのは、色相だけではなく、明度や彩度、清濁など、さまざまな要素の組み合わせです。
Beautoicでは、「なんとなく似合う」ではなく、「なぜ似合うのか」を色彩学の視点から分かりやすく解説していきます。
美しさは、感覚だけではなく、理論として学ぶこともできます。
それが、自分らしい美しさを見つける第一歩になると私は考えています。
Color Theory Series
Color Theory は、色彩学の視点から「似合う色」の仕組みを学ぶシリーズです。
次回は、
Vol.03 色相とは何か?──色の違いを決める最も基本的な属性
について解説します。